オフィス・店舗は“体験価値”で差をつける!最新サイネージソリューション最前線

オフィス・店舗は“体験価値”で差をつける!最新サイネージソリューション最前線

世界最大級の展示会で注目された、最新サイネージのトレンドを徹底解説!オフィスの共創を促すインタラクティブディスプレイから、店舗体験を革新する透明・AIサイネージまで。空間の価値を最大化するソリューションの最前線をお届けします。


ハイブリッドワークの浸透、オンライン消費の加速…私たちのビジネス環境は、今まさに大きな変革期を迎えています。そんな中、「オフィス空間の価値」や「リアル店舗ならではの魅力」をどう高めていくか、多くの企業が模索しているのではないでしょうか。

その答えの鍵を握るのが、プロAVの最先端技術です。世界最大級の展示会「ISE」や「InfoComm」では、単に美しい映像を映すだけでなく、空間の課題を解決し、新たな“体験価値”を生み出すための「サイネージソリューション」が今年数多く発表されました。

今回は、これらの展示会で注目を集めた最新トレンドを徹底解説します!

ISE2025

【オフィス編】コミュニケーションを“再発明”するサイネージ

ハイブリッドワークが当たり前になった今、オフィスの役割は「働く場所」から「つながり、共創する場所」へと変化しています。最新サイネージは、その変化を力強くサポートします。

企業の“顔”をアップデートする、オールインワンLED

オフィスのエントランスは、企業文化とブランドイメージを伝える最初の接点です。ここで圧倒的なインパクトを与えられるのが、Samsung「The Wall All-in-One」LG「MAGNIT All-in-One」に代表される、設置が容易なオールインワン型dvLEDディスプレイです。

ISE 2025で展示されたSamsung「The Wall」

ISE 2025で展示されたSamsung「The Wall」

ISE 2025で展示されたLG「MAGNIT」

ISE 2025で展示されたLG「MAGNIT」

従来は専門家による複雑な施工が必要でしたが、これらの製品はキャビネットやコントローラーがあらかじめパッケージ化されており、短期間での導入が可能になりました。高精細で継ぎ目のない大画面が、来訪者へのウェルカムメッセージや企業のブランドムービーを鮮やかに映し出し、訪問者のエンゲージメントを初回接触から一気に高めます。もはや、静的な看板やポスターの時代は終わるとも言えるでしょう。

dvLED (Direct View LED) とは?

LED素子そのものが発光して映像を直接表示するディスプレイ。液晶のようにバックライトを必要としないため、高輝度・高コントラストで、自由なサイズや形状に設置できるのが特徴です。「ピクセルピッチ」と呼ばれるLED素子の間隔が狭いほど、高精細な映像表現が可能になります。

“共創”を加速させる、次世代インタラクティブディスプレイ

会議室では、アイデアの共有と創出を加速させるIFPD(インタラクティブ・フラットパネル・ディスプレイ)の進化が止まりません。

MAXHUBAvocorといった先進ブランドがISE 2025で展示した最新モデルは、4K解像度、高速なタッチレスポンスはもちろんのこと、AIによるノイズキャンセリング機能を内蔵したマイク・スピーカーや、参加者の顔を自動で追尾するAIカメラを標準搭載しています。

これにより、Web会議の参加者もまるで同じ部屋にいるかのような臨場感で議論に参加できます。さらに、Microsoft Teams RoomsZoom Roomsとの連携もよりシームレスになっており、誰でもワンタッチで質の高いハイブリッド会議を開始できる環境が、これからのスタンダードになります。

【店舗編】顧客を“魅了”し“ファン”にするサイネージソリューション

オンラインストアとの差別化を図るため、リアル店舗には「そこでしか得られない特別な体験」が求められています。サイネージは、その体験価値を創出する最強のツールです。

空間に魔法をかける、透明ディスプレイ

ショーウィンドウや高級品の陳列において、ひときわ大きな注目を集めていたのがLGの「Transparent OLED」とSamsungの「透明Micro LED」です。

ISE2025で展示されたLG「Transparent OLED」

ISE 2025で展示されたLG「Transparent OLED」

ISE 2025で披露された最新モデルは、透明度と輝度がさらに向上。もはや「ディスプレイがある」ことすら意識させないレベルに達しています。例えばブティックのショーウィンドウでは、ガラスの向こうに実物のドレスを見せながら、その手前にモデルがランウェイを歩く映像を重ね合わせる、といった幻想的な演出が可能です。商品とデジタル情報が融合した、これまでにないリッチな表現が、通行人の足を確実に止め、ブランドの世界観へと引き込みます。

AIが“最強の販売員”になる、リテールサイネージ

人手不足が深刻化する中、サイネージが「賢い販売員」の役割を担うソリューションも大きなトレンドです。

デジタルサイネージプレーヤーのリーディングカンパニーであるBrightSignがInfoComm 2025で発表した「AIツールキット」を用いると、既存のサイネージシステムでインテリジェントな動作が可能になります。

例えば、おもちゃ売り場で子供がサイネージに近づくと、キャラクターが話しかけてくるような楽しいコンテンツに切り替わります。一方で、ワインコーナーで商品を吟味している大人には、そのワインに合う料理のレシピ動画をそっと表示。顧客一人ひとりの興味に寄り添う、究極のおもてなしが実現します。

InfoComm 2025でのBrightSignブース

InfoComm 2025でのBrightSignブース

まとめ:最新サイネージは、ビジネスを成長させる「戦略的投資」

ISE 2025やInfoComm 2025で示されたのは、単なる「高画質なディスプレイ」の進化ではありませんでした。それは、空間が持つ課題を解決し、人と組織のポテンシャルを最大限に引き出すための「インテリジェントなソリューション」への進化です。

オフィスにおいて、最新サイネージは円滑な情報共有と共創を促し、社員の創造性と生産性を高めるための文化的なインフラとなります。

店舗において、最新サイネージは一人ひとりのお客様に特別な体験を提供し、ブランドへの愛着(ロイヤリティ)を育むための強力なマーケティングツールとなります。

これらのソリューションは、もはや一部の先進企業だけのものではありません。あなたのビジネスを成長させるための「戦略的投資」として、今まさに検討すべき時期に来ているのです。

ProAV Picksでは、これからも皆様のビジネスを加速させる最先端の情報を発信し続けます。ご期待ください!

この記事のWRITER

映像や空間演出を手掛けるプロデューサー兼ディレクター。
ProAV Picksでは各種展示会や製品情報のレポートを中心に紹介。

関連する投稿


【韓国 現地レポート】DIGIBASEが創る、マルチエージェントAIを活用した次世代の映像インフラ

【韓国 現地レポート】DIGIBASEが創る、マルチエージェントAIを活用した次世代の映像インフラ

今回は、韓国・ソウルに拠点を構え、メディア領域のインフラとサービスで革新を続ける「DIGIBASE(デジベース)」社を現地取材してきました! 日本にも直結する最新技術の最前線を、余すところなくお届けします。


NAB Show 2026レポート!インフラ大転換「クラウドネイティブ化」と「AI音声クローン」

NAB Show 2026レポート!インフラ大転換「クラウドネイティブ化」と「AI音声クローン」

今回は、アメリカ・ラスベガスで開催された世界最大規模の放送・メディア・テクノロジーの国際見本市「NAB Show 2026」の現地リポートをお届けします。


絵画を“体感”する空間演出 - アンドリュー・ワイエス展

絵画を“体感”する空間演出 - アンドリュー・ワイエス展

開館100周年を迎える東京都美術館にて、2026年4月28日より「東京都美術館開館100周年記念 アンドリュー・ワイエス展」が幕を開けました。


石多未知行氏インタビュー 第二部:高輪の記憶を巡る、新たな体験への旅

石多未知行氏インタビュー 第二部:高輪の記憶を巡る、新たな体験への旅

第一部では、プロジェクションマッピング協会代表理事として、東京都庁での常設作品運用の裏側や、文化戦略としてのプロジェクションマッピングについて語っていただいた石多未知行氏。 続く第二部では、2026年3月のまちびらきを控えた「高輪ゲートウェイシティ」で開催されたイベント「TAKANAWA LIGHT JOURNEY」にフォーカスします。


石多未知行氏インタビュー 第一部:プロジェクションマッピングが変える日本

石多未知行氏インタビュー 第一部:プロジェクションマッピングが変える日本

日本のプロジェクションマッピング黎明期から業界を牽引し続けている、一般財団法人プロジェクションマッピング協会。その代表理事を務める石多未知行氏は、クリエイターとしての視点に加え、プロデューサーとして、そして業界全体の底上げを図るリーダーとして、世界中のプロジェクトに関わり続けています。